牧師コラム 『ヨセフ物語(前半)』 2019年2月24日

牧師 栗原延元

 前回(1/27)は、「陽はまた昇る」と題して、ヤコブの人生を転回させる出来事を学びました (創世記32章のヤボクの渡し) 。その後でヤコブは生まれ変わり、「イスラエル」と名乗るのです。この名がその後の神の選民となります。
「アブラハム、イザク、ヤコブ」とイスラエルの族長の物語が、民族へ拡大する契機となったのがヨセフ物語です。ヨセフの生涯を貫く精神は「仕える」という事です。彼はまず、家族に仕えます。この中で、兄たちの反感を買って、エジプトに売られ、パロの廷臣、その侍従長ポティファルの奴隷として仕えますが、ぬれぎぬを着せられ、監獄に監禁され、囚人に仕えます。その後ヨセフは解放され、パロに仕え、エジプトの国難を救うようになり、最後は、自分を売った者たちに仕え、彼らの生命を救うことになるのです。
ヨセフは波瀾万丈の生涯を送ります。その生涯を父ヤコブは《彼の弓はたるむことなく》(創世記49:23)と語っています。「弓はたるむことなく」とは、弓は張っているが弦がゆるんでいたことがないの意味です。ヨセフは、どんな環境の中に置かれても、そこで神と人とに仕える道を選んだのでしょう。ヨセフ物語は実に爽やかです。その爽やかさを今日の礼拝で感じていただけますように。